ALISトークンのICO!
『ALIS』は、⽇本初のブロックチェーンを活用したソーシャルメディア・プラットフォームをつくるプロジェクトです。
ALISトークンを報酬として、質の高い記事、信頼できる個人に素早く辿り着けるようなプラットフォーム構想になります。
すでにサービスがリリースされているSTEEMに感銘を受けて構想をスタートさせています。
ALISは2017年9月1日よりICO(トークン発行による資金調達)を行い、そこで集まった資金を元に開発に着手するようです。
こちらがALISのサービス画面です。(あくまでイメージ)
「いいね」や「ALISトークン数」が一目でわかるようになっていて、どの記事や誰が信頼できるか?がすぐにわかるようになっています。
信頼できる人をアップにするとこんな感じ。
専門分野についてタグ付けされて、人ごとに一目でわかるようになっていますね。
ALISの問題意識としては、ホワイトペーパーに下記のように書かれています。
従来のメディアは収益源の多くを「広告」に頼っており(ご存知の通り、GoogleもFacebookも収益の7割以上は広告収⼊である)、ユーザが記事を閲覧する際にでかでかと不快な広告を⽬にしたり、広告まがいの記事を⽬にすることはどうしても避けられない状態となっている。
確かに収益を上げるためだけに存在するブログやコンテンツがGoogle様に気に入られて、検索上位にいることはよくあります。
私もブログを書いている者として、できるならブログで儲けたいズラと思っているのは確かです。
ただし私としてはこのブログが読んでいる人の役に立った前提があった上で、報酬はその次にあるべきだと思うんですよね。
個人的なポリシーとして、良いと思ったブログの広告リンクを経由して物を購入するようにしています。
そうすることで、ブログを書いている人の報酬が増え、また良いコンテンツを生み出してくれる好循環が生まれる、と思っているからです。
ALISはそんなことせずとも、直接「いいね」することでブログ書いた人にALISトークンで報酬が払われる仕組みです。
むしろ「いいね」をした人にも、良い記事を発掘したということで報酬が払われます。
これらもSTEEMの仕組みから着想を得ています。
なぜALISは最近いきなり登場したのか?
ALISが日本の仮想通貨コミュニティに登場したのはつい最近(8/10ごろ)のことです。
その理由について、「日本人向けのICO告知をALISが決断するまでのストーリー」と題されたブログ記事で書かれています。
ALISはこれまで、日本人向けにICO ( Initial Coin Offeringの略称で暗号通貨の発行による資金調達のことを指す )告知を行わずに活動してきました。それは、資金決済法の改正に伴う仮想通貨交換業の法規制を考慮する必要があったからです。
(中略)
改正資金決済法は 立法時点でICOを想定した作りにはなっておらず、舐めるように見たところで事業者側が合法性について白黒つけることは難しく、私たちは日々頭を悩ませました。
活動の透明化と不誠実な行動の排除を活動理念に置くALISにとって、曖昧な状態での情報発信や告知は断じてするべきではないと考えたからです。
「仮想通貨やICOに関わる日本の法律が決まっていなかったので、日本でのICOはつい最近まで考えていなかった」ということのようです。
それが金融庁や弁護士などと話していく中で「法的に問題ない」として、急遽日本でのICOに切り替えた、と。
専門家と議論を重ねながら方向性を探りつつ、柔軟に対応している様子です。
ALISのICOの概要
ALISはこれからICOを行い、サービス開発に着手するとのこと。
ICOとは、独自発行するトークン(ブロックチェーン場で発行した独自コイン)を使って、資金調達することです。
ALISのICO概要をまとめました。
- ICO期間は、2017年9月1日11:00〜9月29日10:59(4週間)
- トークンは4週間で販売されますが、週ごとに価格が変動します。 (WEEK1:2900 ALIS = 1 ETH、WEEK2:2600 ALIS = 1 ETH、WEEK3:2300 ALIS = 1 ETH、WEEK4:2000 ALIS = 1 ETH)
詳細は公式ブログ「ALISのトークンセールの詳細について」にて確認できます。
約3.5億円の最低金額を達成できなかったら、トークンは全て返却されるようです。
Ethereum(ETH)でICOに参加でき、公式ブログで『ALISトークンをMyEtherWalletで購入する方法について』が公開されています。
(ICO参加するために必要なEthereumはコインチェック、もしくはビットバンクCCで購入できます)
私のオススメは、手数料が安いビットバンクCCです。
ビットバンク紹介記事はこちら→ ICO用のイーサリアム購入はビットバンク/bitbank.ccがオススメ
ICO最低調達額3.5億円は適正なのか?
このICO調達の最低金額3.5億円が適性かどうか検証してみましょう。
一つの指標として、2017/8/18現在の仮想通貨ランキングTOP100を見てみることにします。
100位の「ReddCoin」でも40億円弱の時価総額を持っています。(このコインの存在すら知らなかったのですが、14の取引所で扱われています)
3.5億をALISが調達して、ICOと同程度の金額がついたとしたら、だいたい200位〜300位にランクインになります。
この順位のコインだと、Bittrexに加えて数カ所の取引所で上場しているレベルなので、投資するならICOとはいえ最低調達額は超えて欲しいですね。
ALISの成長戦略
ALISのホワイトペーパーには、日本におけるプラットフォームの成長戦略として3つがあげられています。
我々は⽇本マーケットにおけるサービスのグロース戦略として、3 つの STEP を想定している。
- ニッチな領域におけるマーケットシェア確⽴(仮想通貨、マイナーなアニメ・漫画など)
- あらゆる⼝コミサイトの領域に拡⼤する(飲⾷、旅⾏、ダイエットなどの⽇常情報から進学、結婚、住 宅購⼊などのライフイベントまで)
- 蓄積された⼈の信頼情報をもとに、新たなサービスを展開する
まずは「ALISを見れば仮想通貨、アニメ、漫画の良質な情報が見つかる」というイメージを持たれるところを第一ゴールとするようです。
STEEMと比べた時のALISの特徴をあげると3点あり、
- 我々のトークンは⼀つでシンプルであることにより、プラットフォーム発展のルールもシンプルである こと
- あえて仮想通貨の不安定性を許容し、インフレ率を STEEM よりも抑えることで⻑期的なプラットフォ ーム維持を実現していること
- 最終的なゴールを「⼈の信頼を可視化する」ことにおき、国策と紐付けて推進するというビジョンを持 っている
確かにSTEEMは、トークンとしてSTEEMとSTEEM Dollars、STEEM Powerがあり、かなり複雑な仕組みです。
またSTEEMは解説が全て英語で、ユーザーに日本人がまだまだ少なくて囲い込みができているとは言い難い状態なので、そのあたりも狙っているようです。
ポイントはインセンティブ(報酬)の設計?
仮想通貨の代表である『ビットコイン』は、その優れたインセンティブ設計によって、マイナー(採掘者)が計算リソースを提供することで、誰にも制御されることなくビットコインネットワークが正常に動き続ける仕組みをつくりました。
(ビットコインの仕組みをもう少し詳しく知りたい方は、取引所Zaif代表の朝山氏が書かれているこちらの記事をぜひ読んでください。)
ALISはICO最低金額の3.5億円が集まった場合、1年目でコンテンツ制作者には6,700万円・いいねを押す評価者750万円を全体で配布するとしています。
他にも細かい設定はあるにしろ、最初に設定するそのインセンティブ設計によってALISが自然と広がっていくのかどうかが決まりそうです。
その中の一つとして、NEMのPoI(Proof of Importance)のロジックを取り入れいるようです。
PoIの一つの要素としてNEMがwalletに移されてからどれ位時間が経過したか、というロジックがある。これを取り入れることで、一つの通貨で粘着性の高いプラットフォームを実現するのがALISである。
NEMの仕組みを一部取り入れることで、ALISトークンをウォレットに入れて持ち続ける動機付けをして、それによりどんどんコンテンツを制作してもらうという好循環をつくりたい、ということでしょうか。
ALISのロードマップ
こちらからALISのロードマップを確認することができます。(下画像は2017/8/18現在のものです。)
一番気になる取引所関連ですが、直近のマイルストーンとして海外の取引所Bittrexへの上場があげられています。
また6ヶ月以内にβ版のリリースや、人材採用、マーケティングプランの策定、
一年以内には日本の取引所への上場と正式リリースを目指している、とのこと。
他には、3年のスパンですが複数の仮想通貨をALIS上で使えるようにしたり、ALIS上で仕事を発注するようにする、ということまで。
ALIS上でまずは「信頼を目に見える指標で可視化」し、それをCtoCのビジネスに発展させる狙いがあると推測できます。
ALISプロジェクトの透明性と安全性
ALISプロジェクトは『チームの透明性』を重視しているようで、ホワイトペーパーにはコアメンバーが実名&顔出しで紹介されています。
ALISプロジェクト代表のYasu氏はリクルート出身のようですね。
ALISプロジェクトは、ロードマップだけではなく日々のタスクリストもTrelloにて全て公開されています。
また、過去のICOプロジェクトの教訓を活かして対策を立てているようです。
例えば、CoinDashはICO用のサイトを攻撃されて、ICO用のイーサリアムアドレスが書き換えられたことにより8億円を盗まれる事件があました。
このような過去の事例へを教訓とし、悪意のあるハッカーに狙われることへの対策をブログで公開しています。(最近で言えば、私も参加したInsureXもICOページがハッキング被害を受けました)
他にも、ICO案件ではもはや風物詩になりつつあるチャットサービス『slack』上で詐欺サイトへ誘導するbotが出現してますが、これにも対策を講じているとのこと。